マクドナルドと聞いて、あなたはどんなイメージを抱くでしょうか。
不祥事を起こして以来、マイナスのイメージを抱く人も多いのかもしれません。
米国ではマクドナルドで働くこと自体、
”怠け者のやる仕事だ”と差別的な目が向けられることが多いといいます。
マクドナルドの厨房ではどんな事が行われているのでしょう?
内側から見たマクドナルドの実態とは?
マクドナルドと聞いて、あなたはどんなイメージを抱くでしょうか。
不祥事を起こして以来、マイナスのイメージを抱く人も多いのかもしれません。
米国ではマクドナルドで働くこと自体、”怠け者のやる仕事だ”と差別的な目が向けられることが多いといいます。
その理由はマクドナルドが単純作業だから、誰でも出来る仕事だから、それしか出来る仕事がないからやっているのだというのが、差別をする人達の意見なのだとか。
日本ではマクドナルドの店員はホスピタリティーが高いというイメージがありましたが、最近ではそのイメージすら薄れつつあるような気がします。
しかし、実際はどうなのでしょうか。
今回は実際にマクドナルドにアルバイトとして入った経験のある、今年高校3年生になるKさんという女性の体験談をご紹介させて頂きます。
私がマクドナルドのアルバイトに入ったのは、高校2年生の夏頃のことです。
それまでにも居酒屋のアルバイトを経験していましたが、アルバイトの人数自体が少なく、シフトの融通が利きませんでした。
そのため、このまま続けていると後々受験勉強にも支障をきたすのではないかと思い、居酒屋のアルバイトを辞めることにしたのです。
しかし完全に収入がなくなると、友達とご飯に行くことも出来なくなってしまうので、勉強に差し支えのない程度で週2ペースで入れるアルバイトを探していました。
そして求人誌を見ていて目に入ってきたのが、マクドナルドのアルバイトです。
マクドナルドに決めた理由は週一からOKという事と、マクドナルドでアルバイトをしていたという経験は就職の面接の時に、後々プラスになると聞いたことがあったからです。
それに自分のイメージの中ではマクドナルドはオペレーションがしっかりと決まっていて、それ通りにやれば仕事もすぐ覚えられるだろうという思いもありました。
そしてすぐに電話で応募をして、面接の結果採用してもらうことが出来、翌週から早速の出勤となりました。
私に最初に仕事を教えてくれたのは、マネージャーの梶さんという女性の方でした。
「今日はあんまり人の余裕がないから、ごめんだけど私の動き見て覚えて」
初日は梶さんの動きを見て仕事を覚えるというところから始まりました。
その日見て覚えたのは、バーガーの作り方。
そのバーガーによって作り方が様々で、最初は不安もありましたが、頻繁にオーダーが入ってくるバーガーに関しては、何度も見ているうちにメモを見なくても頭で手順が想像出来るまでに。
少しピークが過ぎた時間には、一度簡単なハンバーガーやチーズバーガーなどを作らせてもらう事も出来ました。
初日を経験してみて、私の心の中では”楽な仕事だな”というのが正直な感想でした。
しかし、その気持ちはすぐに変わったのです。
それは、初めて週末の朝一番から出勤した時の事です。
少し時間よりも早く行ったつもりでしたが、その時には私以外のクルーは既に全員出勤していました。
「おはようございます…」
と皆が集まる厨房の方へ行くと、梶さんが私の姿を確認して朝礼が始まりました。おはようございます!
今日は週末ということで、1日忙しくなると思いますが皆さんよろしくお願いします!
昨日営業中にお客様から頂いたクレームの中で、ポテトの提供時間が遅いという意見がありました。
もちろんポテトの揚げ時間を早めるわけにはいきませんが、注文を受けた時点でどれくらい時間がかかるのかぐらいは分かるので、時間がかかる場合はどれくらいかかるのかをお客様にしっかりと伝えるようにしましょう。
それだけでお客様の心持ちは全く変わってきます。
お客様から頂いたクレームは自分たちが成長出来るチャンスだと思って、どんな些細なクレームでも、何か改善出来ることはないか常に一人一人が考えましょう。
一同「はい!」
その後は梶さん以外のクルーからも、こうした方がいいのではないかという意見が積極的に出て、社員はもちろんのことアルバイトまでもが真剣にお客様に対して何が出来るかという話し合いをされていました。
その光景を見た私は”片手間くらいでやろう”と考えていた自分が急に恥ずかしく思え、この空気を自分が壊すのも申し訳ないと思い、後日マネージャーにその旨を正直に伝えて、アルバイト5日目でしたが自主的に辞めることにしました。
それ以来、私の中でマクドナルドで働いている方を見る目が変わったような気がします。
それまでも特別意識をしていたわけではありませんが、心の奥では”単純作業”と少し見下した気持ちがありました。
しかし私が実際に現場で働いて見たクルーの方々の中には、見下せるような人は一人もいませんでした。
今となっては自分の幼稚な考えを反省するばかりです。
マクドナルドが世間の批判を浴びる一方で、現場のクルー達は日々お客様に対して自分たちは何が出来るのかという信念を持って働いています。
それは注文を受けた時のちょっとした言葉使いだったり、よくお店に通ってくれる人に対しての対応、暖かいものを一番美味しく食べてもらうための提供のタイミングなど様々。
不祥事が続きイメージが悪くなってしまったマクドナルドですが、真剣な思いでお客様と向き合っている現場のクルー達がいるマクドナルドはまた形を変えて、かつてのような輝きを取り戻す日がやってくるのかもしれませんね。